ホームページの運営には「保守」が不可欠です
ホームページは作って終わりではありません。特に、ビジネスにおいては安定したWebサイト運営 が成功を左右する大きな要因となります。
しかし、多くの企業が「ホームページは公開すればそれで十分」と考え、定期的な保守を行わずに放置してしまうケースが見られます。
しかし、ホームページを放置すると、 セキュリティリスクの増大、検索順位の低下、パフォーマンスの悪化 など、さまざまな問題が発生します。
本記事では、ホームページ保守の重要性や、効果的な管理方法について詳しく解説します。
目次
1. ホームページ保守とは?
ホームページ保守とは、Webサイトを安全かつ快適に運営し続けるためのメンテナンス作業全般を指します。
ホームページは、一度公開したら終わりではなく、常に最新の状態を維持し、トラブルが起こらないように定期的な管理が必要です。
例えば、以下のような作業がホームページ保守に含まれます。
1-1. セキュリティ対策
ホームページは常にサイバー攻撃のリスクにさらされています。特にWordPressのようなCMSを使用している場合、セキュリティの脆弱性を狙った攻撃が発生しやすく、対応を怠るとサイトの乗っ取りやデータの流出につながる危険性があります。
そのため、以下のような対策が重要です。
- CMSやプラグインの定期的なアップデート
- ファイアウォールやセキュリティプラグインの導入
- 不正アクセス対策(ログイン制限・多要素認証など)
- SSL証明書の適用(https化)
定期的に保守を行うことで、こうしたリスクを回避し、安全なWeb環境を維持できます。
1-2. バックアップと復旧
ホームページが突然 表示されなくなったり、データが消えてしまったりするケースは珍しくありません。
例えば、サーバー障害、操作ミス、外部からの攻撃などが原因で、サイトのデータが破損することがあります。
こうした事態に備えて、定期的なバックアップを取ることが重要です。
- サーバーレベルでのバックアップ
- ファイル・データベースの個別バックアップ
- 障害発生時の復旧手順を事前に準備
バックアップを適切に管理することで、万が一のトラブル時にも素早く元の状態に戻せます。
1-3. コンテンツの更新
ホームページは 情報を発信し続けることで、訪問者に価値を提供するツールです。
しかし、内容が古くなると、ユーザーにとって魅力のないサイトになり、信頼性も低下します。
そのため、定期的に以下のような更新が必要です。
- 会社情報やサービス内容の更新(営業時間・料金・新サービス追加など)
- ブログやニュースの投稿(SEOにも効果的)
- 画像やデザインの更新(最新のトレンドに合わせたUI/UX改善)
- お問い合わせフォームや決済システムのチェック(使い勝手の向上とエラー防止)
特に SEO対策の観点 からも、新しい情報を追加することは検索エンジンに評価されやすく、検索順位向上につながります。
1-4. サイト表示速度の最適化
ホームページの 表示速度が遅いと、訪問者の離脱率が高くなるだけでなく、Googleの検索順位にも影響を与えます。
実際、Googleはページの読み込み速度をランキング要因の1つとしており、改善が求められています。
サイトの表示速度を向上させるための具体的な施策として、以下が挙げられます。
- 画像の最適化(WebP形式の活用、圧縮)
- キャッシュの利用(ブラウザキャッシュ・サーバーキャッシュ設定)
- 不要なプラグインの削除(WordPressの場合、使っていないプラグインは停止・削除)
定期的な保守作業によって、常に 高速で快適な閲覧環境を提供できます。
1-5. SEOの継続的な調整
ホームページは検索エンジンからの評価を高めることで、多くのユーザーに見つけてもらえるようになります。
そのためには、SEO対策を定期的に見直し、改善することが不可欠 です。
SEOの観点から行うべき保守作業には、以下のようなものがあります。
- キーワードの見直しと最適化(検索ニーズの変化に対応)
- メタタグ(タイトル・ディスクリプション)の調整
- 内部リンクの最適化(関連コンテンツの整理)
- モバイル対応のチェック(Googleのモバイルファーストインデックスに対応)
- 検索順位の定期チェックと改善策の実施(Google Search ConsoleやGA4を活用)
SEOは1回の対策で終わるものではなく、継続的なチューニングが必要です。
そのため、ホームページ保守の一環として、SEO対策を常にアップデートしていくことが大切です。
1-6. モバイル対応の重要性
現在では、スマートフォンやタブレットからのアクセスが増加しており、モバイルフレンドリーなウェブサイトが必須です。特に、Googleは「モバイルファーストインデックス」を採用しており、モバイルでの表示速度や使いやすさが検索順位に大きな影響を与えています。
定期的に以下の点を確認することが重要です。
- モバイルデザインの最適化(レスポンシブデザインの採用)
- タップ可能なボタンやリンクの確認(小さすぎないか、誤操作を防げるか)
- 画像の自動調整(画面サイズに応じて最適化)
1-7. アクセス解析と改善
ホームページの運営において、訪問者の行動やサイトのパフォーマンスを定期的に分析することが大切です。
アクセス解析ツール(Google Analyticsなど)を活用し、以下の項目を確認しましょう。
- 訪問者の流入経路(検索エンジン、SNS、ダイレクトアクセスなど)
- 滞在時間や直帰率(訪問者がどれだけサイト内で活動したか)
- ページ別のパフォーマンス(どのページがよく見られているか、どのページで離脱しているか)
定期的なデータ分析により、サイトの問題点を早期に発見し、改善することができます。
2. ホームページ保守を怠るとどうなるか?
ホームページの保守を怠ると、単なる「ちょっとした不便」では済まない深刻な問題が発生する可能性があります。
特に、企業や店舗のホームページは 「24時間働く営業担当」 のようなもの。
放置してしまうと、知らぬ間に 信用を失ったり、ビジネスの機会を逃したりするリスクがあります。
「今は特にトラブルが起きていないから大丈夫」と思っていても、 問題はある日突然起こるものです。
そして、何かが起こってから対処しようとすると、余計な時間やコストがかかるだけでなく、取り返しのつかない損失につながることもあります。
ここでは、ホームページ保守を怠った場合に起こりうる具体的なリスクについて詳しく解説します。
2-1. 知らない間にサイバー攻撃の標的になる
ホームページを長期間放置していると、 セキュリティの脆弱性が生まれやすくなります。古くなったシステムやプラグインは、ハッカーにとって 「簡単に侵入できる入り口」 になってしまうのです。
実際に、以下のような被害事例は数多く報告されています。
- サイトが改ざんされ、意図しない広告やウイルスが埋め込まれる
- ユーザーの個人情報が盗まれ、不正利用される
- サイトが乗っ取られ、犯罪サイトにリダイレクトされる
- サーバーにマルウェアが仕込まれ、検索エンジンから「危険なサイト」と認識される
こうした問題が発生すると、 サイトの信用は一気に失われ、修復にも多額の費用がかかることになります。
最悪の場合、サイトを閉鎖せざるを得ないという事態に陥ることもあります。
企業や店舗のホームページはお客様との信頼関係を築く大切なツールです。
もし、そのホームページが 「危険なサイト」として警告表示されてしまったら?
せっかく築いた信頼が、一瞬で崩れてしまいます。
だからこそ、「何も起こっていない今のうちに、適切な保守を行う」ことが最も大切なのです。
2-2. 検索順位が下がり、新規の問い合わせが減る
ホームページはただ存在しているだけでは意味がありません。
新規のお客様に見つけてもらうためには、検索エンジンで上位表示されることが重要 です。
しかし、ホームページを放置していると、検索順位がどんどん下がっていくという問題が発生します。
検索順位が下がる主な原因としては、
- 古い情報のまま更新されていない
- モバイル対応が不十分で、スマホで見づらい
- ページの読み込み速度が遅くなっている
- エラーページが増えて、ユーザーの離脱率が高まっている
などが考えられ、検索順位が下がると 「そもそもサイトが見つけられない」状態になってしまい、新規のお客様が来なくなるという悪循環に陥ります。
特に、地域密着型のビジネスをしている場合、「○○市+業種」で検索されたときに上位表示されるかどうかは、 集客に直結する重要なポイントです。
「最近、お問い合わせや来店数が減った気がする…」 という場合、それはホームページを放置していることが原因かもしれません。
2-3. ユーザーの信頼を失う
ホームページは、「お店や会社の顔」です。しかし、管理が行き届いていないと、ユーザーに 「この会社、大丈夫?」 と思われてしまう可能性があります。
例えば、こんな状態になっていませんか?
- 「お知らせ」が何年も前のまま更新されていない
- 営業時間や料金が古い情報のままになっている
- リンクが切れていて、クリックしてもエラーになる
- スマホで見たら文字が小さすぎて読みにくい
こうした 「ちょっとした不便」 が、実はユーザーに大きな不信感を与えてしまいます。
特に、 初めて訪れるお客様は、ホームページの印象で「このお店・会社を信用できるかどうか」を判断します。
もし、ホームページが古いまま放置されていたら、「この会社はちゃんと営業しているのかな?」と思われてしまい、他の競合に流れてしまうかもしれません。
これは本当にもったいないことです。
なぜなら、サービス自体は素晴らしいのに、ホームページが原因でチャンスを逃してしまっているからです。
「ホームページを通じて信頼を築く」 ためにも、定期的な更新と管理が欠かせません。
2-4. いざ修復しようとすると、時間もお金も余計にかかる
「トラブルが起きたら、そのときに直せばいい」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、実際には 「問題が発生してから対応するほうが、時間も費用も何倍もかかる」 というのが現実です。
例えば…
- サーバーがダウンしてしまった → 復旧まで数日かかる
- ウイルスに感染した → クリーンアップ費用が発生
- データが消えてしまった → バックアップがないと復元できない
こうした 「緊急対応」 には、高額な費用がかかることが多く、また対応に時間がかかるため、その間、ホームページが使えない状態になるという問題もあります。
一方で、日頃から適切な保守を行っていれば、こうしたトラブル自体を未然に防げるのです。
「定期的なメンテナンスを行うコスト」と「トラブル発生後にかかるコスト」を比較すると、圧倒的に前者のほうが安く済むことは明らかです。
2-5. 放置した場合のビジネスリスク
ホームページを放置することによるリスクは、セキュリティや検索順位の低下だけでなく、ビジネス機会の損失という観点でも深刻です。特に、オンラインでの競争が激化する中で、最新の情報や機能が提供されていないサイトは、顧客の信頼を失い、競合に顧客を奪われてしまうことになります。
例えば、新商品やサービスの告知を定期的に行わなければ、既存顧客に新しい情報を伝えることができません。これにより、顧客のリピート率が低下することがあります。
また、コンバージョン率(サイト訪問者が実際に購入や問い合わせを行う割合)も低下し、ビジネスの成長を妨げる要因となります。定期的な更新と管理がないと、いくら素晴らしい商品やサービスを提供していても、ユーザーはサイトの品質に疑問を感じ、他の選択肢に流れてしまいます。
3. 緊急対応の復旧費用の相場
ディープラスが調べた、緊急対応の平均的な復旧費用は以下になります。
※スマートフォンの場合には、横スクロールでご確認いただけます。
トラブルの種類 | 復旧費用の目安 | 備考 |
軽微な不具合修正 (リンク切れや表示崩れなど) |
5,000円~3万円 | 軽度なCSSやHTMLの修正、リンクの修正など。対応時間1〜2時間程度。 |
WordPressのバグ修正やテーマ・プラグインの不具合 | 3万円~10万円 | テーマやプラグインの競合・バージョン不整合によるエラー修正。 |
サイトの動作不良 (サーバの設定ミス・PHPエラーなど) |
5万円~20万円 | サーバーの設定変更、ログ解析、データベース修復などが必要なケース。 |
ハッキング被害 (改ざん・マルウェア感染など) |
10万円~50万円以上 | マルウェアの除去、ファイル修復、セキュリティ対策の強化が必要。被害が広範囲に及ぶと費用が高額になる。 |
サーバダウン (過負荷・DDos攻撃など) |
20万円~100万円以上 | サーバー復旧、DDoS対策、負荷分散設定などが必要。被害状況により費用が大きく変動。 |
データ消失・バックアップなしの復元作業 | 30万円~100万円以上 | バックアップがない場合、データ復元サービスを利用する必要があり、高額になる。 |
3-1. 復旧までの時間と追加費用
- 軽微な修正:数時間〜1日以内(緊急対応の場合、時間単価が高くなる)
- システムトラブル:1日〜1週間(深刻な場合、追加費用が発生)
- ハッキング・データ復旧:数日〜数週間(外部の専門業者への依頼が必要になるケースも)
3-2. 結論:定期保守の方が圧倒的にコストを抑えられる
例えば、月額1万円〜3万円程度の定期的なメンテナンスを行っていれば、突発的なトラブルやセキュリティ問題に対する対応費用を大きく削減できます。定期的にサイトを点検し、必要な更新やセキュリティ対策を実施することで、予期しない障害の発生を未然に防ぎ、修復費用を最小限に抑えることができます。
これに対して、トラブルが発生してから対応しようとすると、修復にかかる時間やコストは予測以上に高くなることが多いです。特にサイバー攻撃やサーバーダウン、データ消失など、深刻な問題に直面した場合には、復旧まで数日から数週間かかることもあります。その間、ウェブサイトが使用できない状態になることによって、ビジネスの機会を失うリスクもあります。
3-3. 定期保守の重要性を再認識
企業のホームページは、営業活動の一環として、24時間365日稼働している営業担当者です。このため、定期保守の実施は、単なるコストの削減にとどまらず、長期的にはビジネスの持続的な成功に繋がります。
4. 定期的な保守の効果
ホームページの保守は単なる「トラブル対応」ではなく、ビジネスの持続可能性を高め、信頼性を向上させる重要な要素です。定期的に保守作業を行うことによって、以下のような効果を得られます。
4-1. サイバー攻撃からの保護
ホームページを放置すると、セキュリティの脆弱性が目立ち、サイバー攻撃に狙われやすくなります。しかし、定期的な保守によって、システムやプラグインのアップデートを怠らず、セキュリティ対策を強化することで、攻撃を未然に防ぐことができます。
4-2. ユーザーの信頼性向上
更新が行き届いているホームページは、訪問者に「信頼できる企業」や「最新の情報を提供している会社」という印象を与えます。逆に、放置されたホームページは、古い情報やリンク切れ、不具合が目立ち、ユーザーに不安感を与えてしまいます。定期的な更新により、ユーザーの信頼を得ることができます。
4-3. 検索エンジンでの競争優位
検索エンジン最適化(SEO)は一度設定して終わりではなく、継続的な調整が必要です。定期的にコンテンツを更新し、SEO施策を最適化することで、検索エンジンでの順位を維持し、より多くのユーザーにサイトを見つけてもらえます。
5. ホームページ保守サービスの選び方
保守サービスを選ぶ際は、以下のポイントを確認しておくと良いでしょう。
- 実績と信頼性:どのような企業がサービスを提供しているか、過去の実績や顧客のレビューをチェックしましょう。
- サービス内容:提供される保守サービスが自社のニーズに合っているかを確認しましょう。セキュリティ対策やSEO支援など、必要なサービスが包括的に提供されていることが重要です。
- サポート体制:トラブルが発生した際のサポート体制が整っているかを確認しましょう。緊急時に迅速に対応できるかが、運営の安定性に直結します。
6. ホームページ保守に関するよくある質問
Q1: ホームページ保守にはどのような作業が含まれますか?
A1: ホームページ保守には、バックアップ、セキュリティ対策、コンテンツ更新、ソフトウェアのアップデートなどが含まれます。これにより、サイトのパフォーマンスと安全性を維持できます。
Q2: どのくらいの頻度でホームページ保守を行うべきですか?
A2: 通常、月に1回の保守作業が推奨されますが、サイトの規模や業務内容によっては、週に1回やその都度必要に応じた保守が必要です。
Q3: ホームページ保守を行わないとどうなりますか?
A3: 保守を行わないと、セキュリティリスクが高まり、サイトのパフォーマンスが低下する可能性があります。また、検索エンジンのランキングにも悪影響を与えることがあります。
Q4: ホームページ保守は自分で行うことができますか?
A4: 基本的な更新作業は自分でも行えますが、セキュリティやバックアップなど、専門的な知識が必要な作業については、プロフェッショナルによる保守サービスを利用することをお勧めします。
7. ホームページ保守についてはディープラスにご相談ください
ホームページの保守は、単なる更新作業ではなく、サイトの安全性、パフォーマンス、信頼性を維持し、ビジネスの成長を支える重要な要素です。定期的なメンテナンスを怠ると、セキュリティリスクの増大、検索順位の低下、ユーザーの信頼喪失など、深刻な問題が発生する可能性があります。
そのため、ホームページの保守を定期的に行うことで、予期しないトラブルを未然に防ぎ、長期的に安定した運営が可能になります。また、突発的なトラブルの際には、修復費用や時間が大きくかかることを考慮すると、定期保守の方が圧倒的にコストパフォーマンスが良いことは明らかです。
企業にとって、ホームページは大切な営業ツールであり、その適切な管理が成功を左右します。今すぐにでも、定期的なホームページ保守を実施し、将来のリスクを回避し、安定したビジネス運営を目指しましょう。
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この記事を書いた人
遠藤 晃太(えんどう こうた)
山梨県を拠点としているディープラスの代表、遠藤です。
Webに興味を持ち、制作技術や集客方法を習得。これまで大手サイト制作などの経験あります。
サイトから集客獲得して副業から本業に変更した事業者様やスタッフ増員された事業者様がいます。
・2012年8月、ディープラス立ち上げ
・「渋谷 美容室」「(地域名)動物病院 」など、Google検索で10位以内にランクイン
・趣味はスノーボードや車中泊
サイト訪問者にとって最善のご提案をします。
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